オフィスや店舗を構えるためにテナント用物件を探されている方も多いと思いますが、「なかなかピンとくる物件が見つからない」とお悩みの方もいるのではないでしょうか。
実際には、テナント用物件が見つかるまでに平均で半年〜1年を費やしているといわれており、良い物件に出会えていないのは、「出会えていない理由がある」場合がほとんどです。
この記事では、テナント用物件が見つからない原因を始め、見つけるための3つのコツを解説します。
テナント用物件が見つからない原因は?
テナント用物件を探しているけど、中々見つからない原因は、「希望する物件の賃料と予算が合わない」「ネット上でしか情報を収集していない」「物件が出るタイミングと合わない」と様々です。
主な原因としては、以下の通りです。
・物件が市場に出回らない
・大手テナント企業から個人テナントの希望条件が似ているため競争率が激しい
・テナント側(賃借人)の希望条件と相場に乖離がある
物件を探しはじめてから3ヶ月ほど経過しているなら、テナント用物件が見つからない原因に目を向けたり、探し方を変えてみることも大切です。
物件を見つける際には、条件を見直してみると良いでしょう。
テナント用物件が市場に出回らない
企業や個人含め多くの出店希望者が物件数を上回っている状況となっており、市場に出回る物件数が少ないのがテナント用物件が見つからない原因となっています。
大手企業はいち早く物件を取得するため、市場に出回る物件数が限られてしまうのです。
そして、ここから更に出店希望エリアに希望の条件が加わると物件を見つけるのが困難となります。
また、良い物件ほどネット上に公開されず、非公開でテナントを募集していることも原因と言えます。
非公開物件や空き店舗が出る情報は不動産会社が自社の顧客や知り合いに紹介してしまい、新規入居者が決まるとすぐに契約されてしまうためネットに物件情報が公開されないということが多いです。
大手企業から個人店まで似た条件の物件を探している
大手企業から個人店まで似た条件の物件を探しているため、中々良い物件が見つからない原因といえます。
大手企業はこれまで、大型物件や新築店舗で開業・移転するケースがありました。
しかし近年、個人店でも出店する可能性がある居抜き物件や20坪程度の物件で開業・移転する企業が増えてきており、個人店も大手企業も求める物件の条件が以前より似通ってきた結果、物件の争奪戦が激化したといえます。
テナント側(賃借人)のこだわりが強すぎる
テナント側(賃借人)の希望条件が強すぎると視野が狭くなってしまい、物件が見つかりにくくなってしまいます。テナント用の物件探しの際に「この物件は違う」と自らが物件を制限してしまったり、自分のこだわりをすべて満たし、納得できる物件を追い求めることは『良い物件』が見つからない原因の一つとなる場合があります。
駅前や1階の路面店など、人通りの多い物件だけではなく、「自社や自店にとっての」理想のテナント用物件はどんな条件が必要か、目標とする売上規模や利益を得るために事業計画をもとに整理し、広い視野で物件を探してみると良いでしょう。
テナント用物件を見つける3つのコツ
テナントを見つける3つのコツは以下の通りです。
・エリアを広げる
・複数の不動産業者と連絡
・出店希望エリアに足を運ぶ
テナント用物件を見つけるためには、「この物件でいいや」と妥協するのをやめましょう。
物件の広さや、立地、予算、必要な設備等条件を明確にして優先順位をつけたり、最新の市場情報を把握し、不動産業者や物件検索サイト、SNS等の複数の情報源を活用して情報収集を多角的に行うことで選択肢が広がり、効率的に物件を見つけることができます。
詳しく解説します。
エリアを広げる
出店場所を特定の駅や地域にこだわってしまうと、物件が限られてしまいます。
近隣の駅や地域に少しだけエリアを広げてみましょう。
エリアを広げることで、
・より良い条件の物件が見つかる
・希望物件と似たような雰囲気の物件が見つかる
といったこともあるので、特定のエリアに限定するのではなく、視野を広げてみることも1つです。
また、エリアを広げる際には、通勤時間や距離、仕入れの際に支障が出ないエリアを検討しましょう。
複数の不動産業者と連絡を取る
不動産業者は1社に絞らずに複数の業者と連絡を取りましょう。
不動産業者によってつながりや、強みとなるテナント用物件は異なるため、複数の不動産業者と連絡を取って情報を集める時には、事前に自身の希望をまとめておくようにしましょう。
また、不動産業者以外に、出店エリアの自治体や商工会議所でも物件を斡旋しているところもあるため、優良物件を探す際の材料の一つとして利用してみてください。
出店希望エリアに足を運ぶ
出店希望エリアを見つけたら実際に足を運んでみるのをおすすめします。
実際にエリアを歩くことで、
・物件周辺の環境
・街を行き交う人の年齢層
・競合店の数
・交通量や利便性
これらを確認することができます。
狙うターゲット層があるなら、ターゲット層の人が街を行き交っているかを確認してみましょう。朝、昼、夜の時間帯によって、街を行き交う人の年齢層も異なるかもしれません。
郊外へ出店する場合は、街からアクセスしやすい場所に物件があるか、交通量や利便性も確認する必要が出てきます。
まとめ|最適なテナント物件を見つけましょう
良いテナント物件は、大手企業や個人店で求める条件が似通ってきており、ネット上に公開される前に契約が決まってしまうことが多いです。
さらに、テナント側の条件やこだわりが強すぎると、視野が狭くなり中々物件を見つけることが難しくなります。
そうならないためにも、3つのコツを念頭に入れながら、複数の情報源を活用して早めの行動を心がけて最適なテナント用物件を見つけましょう。